2022.7.8

人が好きとかそんな綺麗なものではなくてただ独占欲と被害妄想がやたら強いだけなんですけど、とにかく大切な人が大切であればあるほど、出会う前に出会えてなかったことを切なく思う。あなたが小学校の放課後遊んでた時とか中学の放課後にとか、高校の時の休日のフードコートのその席に私はいたかったと思う。同じ人達と同じものを見て過ごしたかった。2010年の7月8日、あなたが何を見て何を思っていたのか知りたい。私が初めてトイレで泣いた日や、真冬の下校路を歩いてた時、あなたがどこにいて何を話していたのか知りたい。その場に私がいなかったこと、ずっと何かを失ってしまった感覚がする。あなたと出会った瞬間に生まれた出会っていなかった時間が、二人の間に否応なしにどうしようも無い壁を作ってしまうこと。今目の前にいるあなたを形造る断片的な過去を何気ない会話の中から拾う度に、私の知り得ない膨大な時間に打ちひしがれること。あなたが実家や地元の話をしている隣で、私がそこに存在しなかったことや、あなたがあそこにいてくれたらってことを考えてる。これからずっと一緒にいるなら、ずっと一緒にいたかった。深く解り合おうとすると必ず時間の断層に突き当たって、その度に私はその向こうにある私が絶対に踏み込むことの出来ない領域を想像して、悲しい。そこには初めて人前で泣いた日とか、友達と旅行した思い出とか、恋人が出来た時の高揚感とかが山のように積まれてるのに、私がどこにもいなくて切ない。知り合う前は他人同士なのが怖い。その場にあるもの全部を拾わないと繋がりが希薄な気がして怖い。タイムマシンがあったらあなたに会いに行きたい。27歳だけど君の幼稚園に突撃してはじめましての挨拶をする。そして逮捕されたい。そして面会室のガラス越しに私を知らないお母さんと喋りたい。多分まだトトロの「お便所!」って叫んでる部分を執拗に巻き戻して観ている3歳ぐらいの私も連れてきてほしいかも。私が誰なのかわからなくてみんなで泣いたりしようよ。までも私もう私と違うから好きだよって言わないといけないってことくらいはわかるようにはなったんで。キショ!

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