7月20日〜7月26日
7月20日
他人の感覚を認めたくないわけでも理解したくないわけでもないけれどあまりにも自分のものと違うことにはどうしても顔をしかめてしまいそうになる。
セミナーにたった3時間だけど参加して、その後に面談をした。機嫌が悪ければわかってるよと返事してしまいそうなことをペラペラおしゃべりして帰りの電車内で少し眠った。
7月21日
もう少し寝てたかったが何度も揺すられ起床。
体重が減ってるときの体の感覚がわかるようになってきた。筋肉と水分と骨がばらばらに、でもそこにあると感じとることができる気がする(ないことなんてみんなないんだけどね)。もしかしてと思い、体重計に乗ったら案の定減っていたので結構つらい。
女三人だけで選挙とスーパーに行ったあと、女三人で昼寝をした。なんとなく懐かしく、贅沢な気持ちだった。
気にしたり少し腹を立ててしまったりすることがあっても、鈍くなれば、すこしでもうすぅく感じられたらなんとか生きていける。
7月22日
夜遅くまで眠れなかったからか父が家を出る寸前まで寝てしまっていた。夕立から守られながら夕飯を作った。夜マッサージをしてもらっている途中に寝てしまうくらい疲れたんだなと言われたけどわたしなんにもしてない。そういえばもうすぐあの日で、わたしの頭の中はまだずっと六年前の夏においてけぼりだ。
7月23日
悪い予感がしたので体重計に乗ったら過去最低体重だった。外に出て誰かと約束を取り付けなければとは思ってはいるけれど外に出る気力がない。セミナーに行くのもかなり奮い立たせている現状なので上戸さんとすらまともに会っていない。
こんばんはラタトゥイユを作りました。鶏肉も焼きました。少しは食べたいので誰か早く帰ってきてくれないかな。生活に川がなかったのでいつもと違うスーパーの帰り道に夕立が降ってきて小さな川に雨粒が落ちて水面が生まれたその瞬間でさえも涙が出てしまいそうになる。
大学をしれっと卒業していたことを最近知ったお母さんがお祝いとして熊野筆をプレゼントしてくれた。
珍しく家族に対してむすっとした態度を取ってしまったり、イライラする気持ちがおさまらないので、プラシーボでもいいから薬よ効いてくれ…。
7月24日
昨日イライラしていたのを落ち着かせるために飲んだ薬が効いたのか早めに眠ったので朝5時から何度も目が覚めて、大抵こういう場合は狸寝入りをしてやり過ごすか起きてみんなの用意を手伝うかじっと考える。今日は後者で、それは昨夜少しむすっとしていた自分への罪滅ぼしのような気がした。
お昼頃にサリーちゃんから連絡があって京都まで飲みに行くことに。体力はもちろんないが、会いたい気持ちや飲みたい気持ちの方が上回っているので行く!と即返信する。夕方からのろのろと用意をして、服なんかも買ったりしながら河原町までのこのこ出てきちゃった。
サリーちゃんの話を聞くつもりだったのに人と話すのが久々だったからベラベラと自分語りをしてしまって反省。返してくれる言葉や質問一つ一つに気を配ってくれて、用意されたふわふわの(ここはタオルでも毛布でもなく)ブランケットのうえを歩いているような気持ちで、間違いなく優しさやサリーちゃんの気づかいを言葉に変えてくれていたように感じた。相変わらずサリーちゃんは愉快でおもしろいTシャツを着ていて、人柄がとってもわかりやすくにじみ出ている。貴重で大切なお友達とまだまだ遊びたいから頑張って体力をつけるぞ!本当にそう心から思う。こんなわたしを美しいという文字で形容してくれるサリーちゃんの心こそ美しさなんだと橋を渡っている最中、転がっている缶ビールの空き缶を見て思ったんだ。
7月25日
久しぶりに夢を見た。森博嗣の奥さんが亡くなって、仲の良い作家たちが集められて森博嗣の粋な追悼文に感心したりしていたんだけどなぜかわたしもその中にいて一人アワアワしている夢だった。謎だ。今日はセミナー参加と病院での返金を済ませた、疲れたけど程よい充実感を得ることができた。
帰り道、多分もうじき死んでしまう猫を見かけた。呼びかけても薄く、やっとまばたきをしてくれるだけでひとつも動かなかった。乱暴にでもカバンにいれて家まで連れて帰りたかったけれど私の家では飼えないから、それほど無責任なことはないし泣きそうになりながら自転車をまた漕ぎ出すことにした。
夕飯も食べられたしすんなりお風呂にも入れたのに髪の毛を洗っているときに急に不安が顔を出してきて思わずギャーッと叫びそうになった。こんな毎日、こんな自分でいいわけがない。不安で怖くてたまらない。どうしてできたことだけを見て満足できないのかなど無意味な不安を抱っこしはじめてしまった。
7月26日
朝起きてまずすることはみんなのお弁当を作ることで、最近は詰め方もうまくなっているようかもと勝手にそう思って満足している。
布施の方まで手続きをしに行った。同じ市なのにとても遠くて実は行くのは初めてだった。きっと時間がかかるんだろうなと疑っていてずっと億劫だった手続きがほんの数十分で終わり拍子抜けする。駅周りの商店街を少しうろついて家族にフルーツ大福のお土産を買って帰った。
夕方にふらっと家を出て京橋までお母さんを迎えに行く。大きくなってから自分のものを自分のお金で買えるようになってからする買い物が楽しいと思えるようになった。つい嬉しくなって普段なら買わない帽子を一つ買って帰る。靴擦れしてるなんて言わない、ひとつもつらいことなんて今はないって思いたかった。