2020-06-22

土曜日、数ヶ月ぶりの京都。

夜の9時の上映時間まで時間を潰さなくちゃいけなくて、二人で新風館をざっと見てからひたすら京都の街を練り歩くことになったけど、ひとまず新風館を早々に出て喫茶店に移動。

シナモンティーを注文するとアイスはないって言われたので大人しくカフェオレに変えた。下の方がハートの形になったグラスが出てきて可愛い。お店では近況報告でわたしの最近はまっているCMを教えてあげた。

行きたい甘味処に行くと今コロナでやってないのよごめんねとおばあちゃんが丁寧に他の店舗を案内してくれたけど、諦めてさらに遠い神宮丸太町にある憧れのリンデンバームに行き先を定めて歩くことにした。だけどもうすぐ三条というところでわたしの心が折れかけた。というのも先週はひどく疲れていて、その疲れは人の情報の多さにうんざりしていたからで、京都にはたくさんの人がいて、そのエネルギーに負けちゃいそうだった。

橋の上でぎゃーと叫んでしまいそう、カラスがたくさん低く飛んでいるのも怖いし、もうダメかもしれないと助けを求めたら下に降りて鴨川沿いをゆっくり歩こうねって上戸さんは提案してくれた。ちゃんと鴨川沿いを歩くのは初めてだったかもしれない。

川にはぺちゃんこになっている鴨がたくさんいて、死んでる!!と叫んだら上戸さんは笑ってた。途中で公園みたいなところにブランコがあったので乗る、わたしがあまりにも本気で漕ぐもんだからそれを見てまた上戸さんが笑う。あまりにも陳腐な感情かもしれないけれど、上戸さんが笑ってくれると普通に嬉しいなと思ってからはもう元気!

 

一時間くらい歩いてやっとリンデンバームについた。それぞれソーセージを買って、嬉しくて何度もリーフレットを読み直した。体力の衰えが顕著なかみどさんが電車…と呟くが三条まで歩かなくちゃいけないので、またもや歩く。

立派な建物が実はフレスコだったり、夕方にきっと120%の魅力になるお菓子屋さんや、昔二人で行った本屋さんの「定休日は月火水木金土日になりました」という張り紙を見つける。腹ごしらえするはずだったマドラグにはシャッターがしてあって残念。結局よくわかんない居酒屋さんでお酒を二杯飲んで、やっと夜になった。

 

帰りの電車で珍しく上戸さんが寝た。映画の感想は家に帰ってからあーだこーだ言い合って、お互いの意見が交わらないところまでくると、喧嘩してるわけでも怒ってるわけでもないのに声が大きくなるのがわかっておもしろい。

わたしは上戸さんと違うけど、違うことがお気に入りだと思う。

ちなみに上戸さんは芸術は技術だと思っていて、わたしは完成とか感覚だと思っているというところで白熱してしまいました。

 

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誰も悪くない。わたしがしんどくなるのはわたしの性質以外のなんでもない。一人で満足のいくまで深呼吸ができないだけで泣いてしまいそう、朝は来ないでほしいなんて何年ぶりに思ったんだろう。平日はなるべくなんにも考えたくない、悲しくなったりつらくなったり怒ったりイライラしたくない。目を閉じて音楽も聞かず本も読まずできるだけ話さないで過ごす毎日って一体なんだ?と思うけど今できる守る術がこれしか思いつかない…。